緑内障の手術の成功率は?失敗しない?

緑内障の手術を平たく説明すれば、

排水管の目詰りした部分を治すか、

もしくば新たな排水管を作り流れを良くする方法です。

さらに線維柱帯切除術を例に取って言えば、

結膜をメスで剥がして中にある虹彩の

一部を切除し、結膜を縫合します。

局所麻酔するとは言え、目に直接メスを入れるのですから、

緑内障の手術と聞くと背筋が凍る人もいるでしょう。

目の手術ですから、失敗すれば失明してしまうのではないか?

という不安も拭いきれません。

実際、緑内障の手術の成功率はどれくらいなのでしょうか?

仮に手術が失敗するとすれば、目はどうなってしまうのでしょうか?


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緑内障の手術では視力は戻らない?

緑内障の手術を行えば、

視野欠損や視力の低下が元に戻ると

認識している人もまだ数多くいるようです。

しかし一度傷ついた視神経を元に戻すことは

現在の医療では不可能で、緑内障の治療とは、

緑内障の進行を遅らせる処置を意味しています。

中でも緑内障の手術は、点眼薬や内服薬、

レーザー治療も眼圧をコントロールできなかった場合の手段です。

眼圧を高める原因となっている房水の循環経路を

電気メスでダイレクトに処置することによって、

より確実に房水の流れを良くして眼圧を安定させます。

緑内障手術の成功率は?

先ほど説明しました通り、

緑内障の手術は房水の流れ阻害している原因を

取り除き、眼圧を安定させる治療法です。

ですので緑内障手術の成功とは、

房水の循環が良好になり、

眼圧が安定している状態になったことを指すと言えるでしょう。

眼圧を安定とは術後すぐではなく

(むしろ手術後の眼圧は低くなったり高くなったり不安定です)

数ヶ月、数年後までのことです。

緑内障の病状や執刀医の手腕にもよりますが

成功率は一般的には70%から80%です。

しかし日本人に多いと言われている、

眼圧が正常な緑内障、いわゆる

「正常眼圧緑内障」の患者の手術成功率は

さらに低くなり、40%程度と言われています。

これは他の緑内障とは違い、

房水の循環が原因ではないので

手術しても思うような効果が得れないからだと考えられます。

緑内障手術に失敗してしまったら?

緑内障手術の成功率は70%から80%ほどと

言われていますので、20から30%は

手術が成功していないことになります。

手術の失敗とは眼圧が安定せず、

緑内障が進行を止めることができない状態です。

また例え手術して眼圧が安定したとしても、

数年後には再び眼圧が上昇する人も少なくありません。

右目を手術した数年後に左目の眼圧が高くなり、

手術に至ったという人もいます。

眼圧が再び高くなった場合は、

再び手術となることがあります。

前回は線維柱帯切開術だったのが、

今回は線維柱帯切除術やインプラント術など

手術方法を変えて行う場合もあります。


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緑内障手術のリスク

緑内障手術には手術痕に雑菌が入り、

合併症になってしまう危険性があり、

専門医も手術後の目の状態には細心の注意を払っています。

退院して自宅に戻っても、

お風呂や運動ができるまでには時間を要しますし、

安静状態の中でも、手術した目に安易に触れたり、

強く圧迫しないように注意しなければなりません。

また緑内障手術をすると、

緑内障の進行は抑えることができますが、

白内障が併発している人は悪化してしまったり

(そのため白内障手術を同時に行うケースもあります)、

視力が低下したりするリスクもあります。

よほど急性の緑内障ではない限り、

すぐ手術に踏み切るという専門医はいません。

緑内障と診断されたら、専門医の指示に従い、

点眼薬などで眼圧が上がらないようにし、

日常生活でも規則正しくストレスの

少ない生活を心がけていけば、

手術に頼らずとも、失明の危険性は低くなるでしょう。

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