私達が目で見た景色は、脳に情報が到達して始めて認識します。
その情報を送る役割を持っているの視神経で、
緑内障はこの視神経の異常により、
目で見た情報がうまく脳に伝わらない病気です。
眼球内は眼内液(または房水)という液体で
満たされており、眼内液の圧力を眼圧と言います。
眼内液は循環しているのですが、何らかの原因により、
眼内液が眼内に過剰供給され、
あるいは排出量が少ないために
眼内液が過剰になり、結果眼圧が高くなることがあります。
眼圧が高ければ様々な目の病気を引き起こします。
緑内障のその1つ。
視神経にも負担がかかり、緑内障になってしまうのです。
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緑内障の症状・初期症状
緑内障の症状は、視野が狭くなることです。
日常生活で急に物が見えにくくなった、
という経験はありませんか?
目の前の物がぼんやりとり、見えにくくなったのは、
もしかすると緑内障の初期症状かもしれません。
緑内障の初期症状は、目で見えている部分が
ほんの僅かに影が差すようになります。
しかし視界を遮る影わずかだと
正常な目の方でカバーするので、
気にならない人がほとんどです。
目がかすむ、新聞や時刻表が見えにくくなった
と感じても、しばらくして普通に見えるように
なったのは、緑内障ではない
目がカバーしたとも考えられます。
スマートフォンやパソコンなど画面を
じっと見る機会も格段に増え、
画面の文字が見えにくくなった、
などの自覚症状を覚える人も増えてきました。
もしパソコンやスマホ、駅の時刻表が
見づらくなったと感じたら
緑内障の可能性も考えてください。
目の疲れ、あるいは加齢による
視力の衰えだと片付けずに、
一度眼科を受信して
検査してみることをおすすめします。
特に40歳以上の方は要注意。
緑内障は40台から急激に患者数を増やしています。
緑内障は白内障同様、
高齢者の目の病気と考えるのは大間違いです。
視神経のダメージが進むと、
やはりそれだけ視野の影が大きくなります。
文字が霞む、見えにくくなっただけではなく、
視界が狭くなったと明確に自覚するまでとなると
緑内障はかなり進行していると言っても良いでしょう。
白内障のように手術などで視界が戻ると
思われがちですが、
緑内障には一度ダメージを受けた視神経はもとに戻せません。
最悪の場合、失明してしまうのが緑内障の恐ろしいところです。
しかもその恐ろしい目の病気に、
40歳以上の20人に1人が
緑内障にかかっていると言われています。
職場の健康診断で、眼圧の検査もあるかと思われます。
眼圧に関して指摘があれば、
早いうちに詳しい検査を受けましょう。
また健康診断をしていない、
職場の健康診断には眼圧検査がなかった、
という人は眼科で検査を。
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緑内障の種類
眼圧異常によって視神経にダメージを受け、
視界や視野が狭くなる病気を総称して
緑内障と言いますが、
眼内液の循環の異常が
ある部分や原因によって病名が分けられます。
原発性開放隅角緑内障
眼内液を排出する部分が目詰まりを
起こすことによって眼圧が上昇し
視神経に異常をきたします。
進行はゆっくりで慢性的なものです。
正常眼圧緑内障
眼圧は正常なのに緑内障になってしまう病気です。
日本人のおよそ6割から7割の緑内障患者は
正常眼圧緑内障に分類されると言われています。
原発性閉塞隅角緑内障
眼球の角膜と虹彩が接する部分を隅角と言い、
ここが狭くなることによって
眼内液の流動が阻害されてしまい、
眼圧が高くなることです。
隅角が急速に狭くなり、
緑内障になることを急性緑内障と呼びます。
急速に眼圧が高くなるので、
それで吐き気や頭痛と言った
自覚症状が出ることもあります。
発達緑内障
生まれつき眼内液の循環が未発達で、
眼圧が高いことによって緑内障になることもあります。
続発緑内障
網膜剥離や角膜の病気、
目の外傷など他の目の病気によって眼圧が上昇し、
緑内障が併発されるおそれも。
またステロイドホルモン剤などの薬で眼圧が高くなり
緑内障にもなるケースがあります。
これらを続発緑内障と呼びます。
こういう人が緑内障になりやすい?
緑内障は誰でもなる可能性がある病気ですが、
緑内障になりやすい人、
つまり危険因子を持っているもいます。
眼圧が高い
遺伝
加齢
高血圧
糖尿病
冷え性
強度の近視
以上に当てはまる方は、特に注意が必要です。
緑内障は眼圧が高いことの他、
目の周辺の神経が痛みやすい因子を持っている
ケースも緑内障の危険性が高くなります。
ですので血圧、血流に大きな影響を及ぼす
高血圧、糖尿、冷え性などの病気は
緑内障になりやすいと言われています。
またストレスも注意が必要です。
強いストレスを感じるようになると、
眼圧が高くなり、
緑内障になるおそれがあります。
40歳以上、緑内障危険因子持っている、
循環器系で持病を持っている、
パソコンやスマホを日常的に
長時間見続けている、
これらに当てはまる人は
年に一度の定期的な検査を
受けることをおすすめします。
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