緑内障にはアイファガン!?本当に効果あるの?

緑内障の治療はまず眼圧を下げる

効果をもたらす点眼薬を使います。

アイファガンとはその点眼薬の1つ。

もちろん専門医が処方し指導した

点眼薬を使用しなければなりません。

アイファガンとはどのような性能で、

眼圧を下げるのでしょうか?

適切な使用方法、副作用も知っておくべきです。

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アイファガンとは

アイファガンはブリモニジン酒石酸塩が0.1%

含まれている点眼薬です。

(アイフォガンはブリモニジンとも呼ばれす)。

色は微黄緑から黄緑色の澄んだ液体。

アイファガンがα2刺激薬の1つで、

房水の生産を抑えつつ、

房水の流れを良くする作用によって、

眼圧を下げる効果をもたらします。

房水は循環しており、房水の排出口である

線維柱帯やシュレム管が何らかの原因で詰まったり、

狭くなったりすることで眼圧が上がってしまいます。

緑内障の治療の1つはこの線維柱帯や

シュレム管の通りを良くすることですが、

アイファガンの場合は、房水の主経路である

線維柱帯とシュレム管ではなく、

副経路であるぶどう膜強膜流経路(線維柱帯とシュレム管の下に位置)の

流れを促進させる作用があります。

アイファガンは1996年に

アメリカで緑内障の治療薬として使われるようになりました。

1996年以降アメリカのみならず、

世界各国で眼圧を下げる薬として

絶大な支持を得ていたアイファガンですが、

日本国内で使用許可が降りたのが2012年、

なんと5年前からなのです。

元々日本は薬剤の認可が遅い批判がありました。

その上、日本ではチモプトールという

点眼薬がすでにあり、

こちらの方が眼圧を下げる効果は

若干ですが高いという結果が出ています。

アイファガンのメリット

それではなぜ日本国内の眼科医が

アイファガンを待ち望んでいたのでしょうか?

それは・・

  • 他の緑内障点眼薬との併用が可能
  • 全身への副作用が少ない
  • 房水の生産を抑える、房水の流れを促進の2つの効果が期待できる
  • 神経保護作用もある

とされているからです。

先述したチモプトールは

アイファガンのα2刺激薬に対し

β遮断薬に分類されますが、

このβ遮断薬は気管支喘息、

心不全など循環器系に持病がある人には使えません。

緑内障は40歳を過ぎると急激に増え、

50代、60代と世代が進むごとに

患者数も増えていきます。

40代では20人に1人だったのが、

70代では7.6人に1人が緑内障とも言われています。

つまり高齢者になると緑内障になっている人も増え

同時に心臓や肺などにも何らかの疾患がある人も増えている訳です。

ですので気管支喘息や心臓に影響のある

チモプトールなどのβ遮断薬は

高齢者には使えないケースも多いのです。

その点、アイファガンは気管支喘息や

心不全などの疾患を持っている人でも

使うことができるというメリットがあります。

また緑内障の薬は眼圧に房水の生産を抑える薬と

房水の流出を促進させる薬の2種類がありますが

アイファガンはその両方を兼ね備えています。

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アイファガンの持つ神経保護作用とは?

アイファガンの特徴の1つに神経保護作用があります。

神経保護作用とは、その名の通り目の神経を保護する作用のこと。

眼圧が上がれば、視神経や目に栄養を送る神経も圧迫して傷つけてしまいます。

アイファガンは目の栄養を送る神経も保護し、

網膜などの細胞が死んでしまうのを防いでくれます。

もちろん視神経も保護し、

アイファガンを使用したグループは、

他の緑内障の薬を使用したグループよりも

視界が狭まる症状が遅くなったとの研究結果が出ています。

アイファガンの副作用

メリットも多いアイファガンですが、

副作用や禁忌も多く使用の際には注意が必要です。

  • 結膜へのアレルギーが出やすい
  • まつげが増える、太くなる
  • 幼児の使用は禁忌
  • アルコールと併用しない
  • 起立性低血圧の人は注意が必要

などがあります。

全身の副作用が少ないとされるアイファガンですが、

目のアレルギーや皮膚が赤くなるなど

部分的な副作用はあります。

結膜炎である、目が充血しやすい、

何かしらのアレルギーがある等の症状があれば

必ず医師に伝えてください。

まつげが増える、太くなる、長くなるは

女性にとっては嬉しい作用かもしれません。

アイファガンだけではなく、

同様の副作用がある点眼薬は他にもあります。

この副作用を利用してまつげを増やす薬があるようです。

しかし同時に目の周りが黒ずんでしまうなどの

副作用もあるようですので、まつげ増量を期待せずに

点眼後は目の周りにこぼれた薬剤を拭き取ったり、

洗い流してください。

また起立性低血圧の人は、低血圧、眠気、めまい、

ふらつきなどの副作用が出やすくなる、

悪化するおそれがあります。

使用には注意が必要です。

同様にアルコールを摂取して

点眼するとめまいやふらつきになる危険性も。

アイファガンに限らず、

薬とアルコールの同時服用は避けましょう。

アイファガンは子供が使うのはNG

アイファガンの「禁忌」として乳幼児があります。

その理由として乳幼児に対する安全性が

確立されていないことが挙げられます。

幼児に使用して斜眠(意識障害の一種)が

見られたとの報告もあります。

取扱説明書にも「乳幼児の手の届かない場所に保管」

とあります通り、間違って子供が

使うことのないよう厳重な周囲が必要になります。

妊婦、授乳中の女性も原則使わないでください。

アイファガンは効果があるのか?

アイファガンが眼圧を下げる研究結果は、

出ていますし、遅くはなりましたが

日本国内での緑内障治療でも活躍しています。

先述したチモプトールよりは眼圧降下の結果は

低いといえますが、チモプトールが使えない

患者にとってとても有用な点眼薬です。

アイファガンも使用に注意が必要なケースも多く、

患者の持病や状態によって点眼薬を

使い分けられているのが今の緑内障の治療方法です。

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