緑内障の大半はゆっくりと症状が進行する慢性緑内障ですが、
中には急速に緑内障が起こる急性緑内障の人もいます。
急性緑内障は閉塞隅角緑内障とも呼ばれ、
突然隅角が狭まる発作が起きます。
急に隅角が狭まるということは、
房水の排出口が閉じられてしまうため、
房水が眼球内に溜まり眼圧が上昇します。
また急激に眼圧が上昇するため、
頭痛や目の痛み、吐き気などの症状が表れます。
慢性緑内障の場合は、これらの症状はほとんど見られません。
頭痛や吐き気と言った症状は偏頭痛や眼精疲労、
その他の消化器系疾患などとも共通しているため、
上記の症状が出て病院を受診しても誤診されることも。
恐ろしいのが、頭痛や目の痛み、
吐き気などを頻繁に感じても、病院へは行かないこと。
頭痛や目の痛みが偏頭痛と診断されれば、
偏頭痛に合わせた措置が取れますが、
市販の目薬や鎮痛剤で済ませてしまう人も少なくありません。
市販の目薬には抗コリン剤という眼圧を
上昇させる作用のある成分が含まれています。
目の疲れだと思い込んで市販の目薬を使うと、
特に急性緑内障の場合は緑内障を急激に悪化させる危険性もあります。
急激に頭痛や吐き気、目の痛み、
目のかすみなどが時折起きる場合、
単なる偏頭痛や眼精疲労と片付けずに、
一度眼科を受診し、緑内障の検査を受けてみましょう。
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この頭痛は急性緑内障かも?
偏頭痛や他の病気と間違えられやすい
頭痛や目の痛みなどの症状ですが、
急性緑内障の特徴とも言える症状がまったくない訳ではありません。
もし頭痛や目の痛み、かすみ目など
と同時に以下の症状が出た場合は、
急性緑内障の可能性も考えられます。
- 充血
- 視力低下
- 悪心(吐き気のこと)
- 光の周りに虹の輪ができる(虹暈)
急性緑内障の場合、
頭痛も目の痛みもとても激しいものですので、
耐えられないくらいの痛みがある場合は
すぐにでも病院を受診しましょう。
休日診療でもためらわずに。
急性緑内障は発作が起きて24時間以内の処置が大切です。
急激に眼圧が上がる発作ですから、
当然ながら緑内障の進行も急性で、
失明の危険性もそれだけ高くなります。
急性緑内障の治療はまず薬で眼圧のコントロールを行い、
効果の度合いを見てレーザー治療や手術に切り替える方法です。
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緑内障かも?チェックリストで確認!
緑内障、特に慢性緑内障の
初期は自覚症状がほとんどないと言われています。
ですが実は緑内障と思われる症状が
出ているにもかかわらず、自覚していないケースも。
何より大切なのは眼科での専門的な緑内障検査ですが、
チェックリストやセルフチェックで
緑内障の危険性を知っておくことも大切です。
ものが歪んで見える/突然消える
普段何気なく見ている景色。
それがある時突然不自然に見えていませんか?
例えば高い建物の一部が欠けていたり、
看板の文字が見えにくくなったり…
また新聞や電車の時刻表が見えにくくなった、
パソコンのカーソルが突然消えたなどなど、
通勤や仕事上でも「おや?」というシーンがありませんか?
慢性、急性どちらの緑内障でも
共通しているのがこの視野の欠け(視野欠損)。
人間の目は、例え目の片方に緑内障の症状と
思われる見え方の異常があったとしても、
正常な方の目でカバーするので
視野の異常に気付きにくい特徴があります。
視野の欠けをもっと詳しく調べたい人は、
ネットのセルフチェックを利用すると良いでしょう。
電灯など光の周辺に虹のようなものができる/光がまぶしい
急激緑内障の発作が起きた場合、
眼圧が急上昇して角膜がむくんでしまうことがあります。
角膜がむくむ、つまり角膜が歪むと
光が乱反射してしまうため、
虹のような輪ができることがあります。
この現象を虹視症と呼びます。
虹視症は急性緑内障の他にも、
びまん性角膜炎などの目の病気でも起こることがあります。
また緑内障の人の多くが光を
まぶしく感じるようになったと訴えています。
これも眼圧が高くなり、
角膜に何らかの異常があったからとされています。
家族、親戚に緑内障の人がいる
緑内障は遺伝性が比較的強く現れます。
緑内障の子供は確実に緑内障になるとは限りませんが、
親や近い親類に緑内障だという人がいる人は注意が必要です。
運転でヒヤリハットが増えた
運転していて、死角から人が飛び出てきた
経験が増えたと感じたら、
単に不注意の人が増えたでのはなく、
緑内障の可能性を考えましょう。
中には信号が見えなくなって
初めて目の異常に気がつく人も。
最悪のケースを避けるためにも緑内障の検査を。
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